2023年11月

神出病院　教育委員会

　令和5年10月26日に、『神出病院におけるリカバリーとは～患者さんが安心して地域生活を送るために必要なことを考える～』を実施しました。この研修では、前半に当院の“神出リカバリープログラム”の紹介と神出病院が目指すリカバリーやチーム医療について説明し、後半ではNPO法人中央むつみ会のピアサポーターの方々に講演をしていただきました。

　患者様の中には、退院したい気持ちはありつつも、退院後の生活に不安を感じる方や、退院したい気持ちが強くなり、準備が整わないまま退院して、すぐに再入院する方もおられます。安心して地域生活を送るためには、地域生活に必要な知識の取得、環境調整、患者様にご自身の強みや弱みを知っていただくなど、様々な準備を丁寧に行っていくことが必要です。“この方が安心できるのは、どんな生活だろう？”とスタッフが考え、多職種間で情報共有や協力をしながら、患者様を支えていくことが大切です。

　ピアサポーターの方々の体験談は、病院の職員にとって“患者様がどう思い、感じているのか”を頭ではなく、感覚や感情を伴って知ることができた、たいへん貴重なものでした。『本当の意味で“患者様の目線に立つ”、“患者様のためを思う”とは何か？』を考えさせられる講演であり、ピアサポーターの方の「どうか私たちを支えるチームの一員になってください」という言葉に、医療職としての在り方を深く考えさせられました。私たちも患者様一人一人のチームの一員となれるよう、心ある病院づくりを目指していきたいと思います。

　お話しくださったピアサポーターの方々には、心からの敬意と感謝を捧げさせていただきます。本当に、ありがとうございました。